早いところでは4月ごろから売り出され、5月頃に最盛期を迎える新茶。
「一番茶との違いは?」とお客様にもよく聞かれます。
結論を先に言ってしまえば、「新茶」と「一番茶」は呼び方が違うだけで同じお茶の事を指します。
どうして「新茶」?
新米などと同じで「旬のもの」「初物」と言う意味合いで呼ばれています。
そして6月から7月ぐらいまで販売されているお茶屋さんが多い印象です。
新茶は「さわやか」「すっきり」「フレッシュさ」が特徴で、この時期だけの味わいです。
と言うのも、新茶(=一番茶)を収穫後は低温で保管しいますが、夏から秋を超えると収穫時期よりも風味がまろやかになります。
こちらの方が好みと言う方もいらっしゃいますし、実際に私も風味の変化は感じています。
収穫時期と呼び方
一般的な収穫時期は…
- 一番茶(=新茶):4月下旬から5月上旬
- 二番茶:一番茶を収穫してから45日~50日
- 三番茶:二番茶収穫してから約30日
温暖な鹿児島県はもう少し早くなりますし、標高の高い奈良県などはもう少し遅くなります。
新茶の淹れ方
- 湯呑み:100mlぐらい(3つ)
- 急須:250mlぐらい
- 茶葉 :1人分2〜3g
- 湯温:約70℃~80℃
- 時間 :1分
上級煎茶よりも抽出時間は短めで、湯の温度は同じです。
実際の手順は次のような感じになります。
- 湯呑の7~8分目ぐらいまで熱湯を入れる(湯冷まし)
- 急須に茶葉を入れる
- 急須に冷ました湯を入れる
- 蓋をして待つ
- 湯呑に注ぐ(それぞれ濃さが同じになるように)
- 最後の一滴まで絞り切るイメージで
新茶の場合は二番茶よりも旨味(アミノ酸)を多く含んでいるため、その特徴を生かすように低温でゆっくりと抽出します。
そうすることで苦みを抑えながら旨味を引き出すことができます。
お茶の成分については下記の記事で紹介しています。
新茶の楽しみ方
前の章で新茶の淹れ方を紹介しましたが、自分で好みの淹れ方を探してみるのも楽しいですよ。
ちょっと贅沢な淹れ方ですが、茶葉を多めにして抽出時間を半分ぐらいにするのもおススメです。
また、産地別に新茶を買ってみて飲み比べできるのもこの時期ならではですね!
当店でも5月上旬ぐらいから新茶(宇治茶)の販売を始めますので、ご興味があればTwitterやInstagramをフォローして頂けると嬉しいです。
ここ3年は「やぶきた」でしたが、その前は「あさのか」や「さきみどり」でした。
今年はどの品種での販売になるのか楽しみです。
コメント